M.I.さん
日本語補習校は今年で最後となります。
入学してからあっという間に13年が経ちました。
いろいろな先生と様々な面白いトピックについて学んで、とても楽しかったです。お友達や思い出もいっぱいできました。
一番楽しかった思い出は、もちろん毎年楽しみにしていた学習発表会です。AKB48を歌って踊ったり、たけのこランドやマリオの世界という自分たちで考えた劇をやりました。毎年本番の日、観客が笑ってるのを見てとてもうれしかったです。
そして、小さいときから一緒に授業に来ているエリーザちゃんにありがとうの気持ちを伝えたいです。
いろいろ笑ったね。いつも運動会で子供たちが転んでるのをみて爆笑したね(笑)。
昨年から高校生になってとても勉強が増えましたので来年から日本語をやめることになりました。
日本語補習校の皆さん、お世話になりました。今までありがとうございます。
E.D.さん
私は四年生の時から日本語補習校に通っていて、とても楽しかったです。
一番好きなのは学習発表会です。なぜなら、劇の準備をするのが楽しかったからです。自分たちで考えた大道具や小道具を作ったり、劇の台詞を習って練習するのが楽しかったです。一番好きな劇は狂言の「くさびら」です。きのこを表現するのにかさを使うのが面白かったです。
次に好きなのはもちつき大会です。なぜならみんなで集まっておもちを食べるのが楽しかったからです。それにわたしはおもちがだいすきです。
授業で一番印象に残ったのはリセクラスでみた「SEVENTEEN」という雑誌を使って教えてもらったことです。なぜなら、私はファッションについてとても興味があるからです。
この六年間みんなといろんなことを勉強できてとてもたのしかったです。いままでありがとうございました。
先生からの解説・補足
Mちゃんは幼稚園クラスからリセクラスまで続けてくれた、とても頑張り屋さんで明るく楽しい女の子で、そしてEちゃんは日本から小学校の途中でフランスに来た、自分の芯を持っていて、しっかりした意見の言える子です。
彼女らの学習発表会にかける情熱はすさまじく、私が最初に受け持った当初は定番の「教科書の音読発表」だったんですが、もっといろんなことができるよね?ということで当時はやっていたAKB48の曲を歌って踊ってもらったり、あとは劇がかなり好きな学年だったので、いろんな劇をやってもらいました。教科書劇もしましたが、授業で「狂言」を扱った時期があり、狂言の「くさびら」という演目をみんなで狂言の台詞の言い回しを真似ながらやってもらいました。創作劇は、もともとMちゃんが夏休みに日本へ行って、そこで出会ったお店の人や、遊園地の係員の言葉をとても上手に真似していたことから生まれた劇です。創作劇なのでセリフや設定など一(いち)から全部考えなくてはいけませんでしたが、満足のいくものができたと思います。大道具や小道具はみんなで工夫しながら授業の時間を少しずつ使い、ほぼ半年かけながら作りました。最初はみんな恥ずかしがりながら台詞を言ったりするんですが、本番になると「俳優」たちが舞台の上にいました。毎回の出来栄えがすごく楽しみでした。
リセクラスではいろいろなトピックについて扱いました。最先端ロボットやAIとこれからの人との関わり、そして日本にいる外国人労働者について、最近の子供たちの習い事について、私が個人的に雑誌読み放題を購読しているのでそこからトピックをとってきたり。Eちゃんが言っているのはちょうどSEVENTEENに乗っていた「60年代からの日本の流行の洋服、制服の変遷」についてです。その他、世界遺産登録されたこともあり「隠れキリシタン」についてやったり、着物について教えたり。難しいトピックでもわりとかみ砕いて教えることによって様々な意見交換ができてとても有意義で楽しいクラスだったと思います。
リセクラスの子たちが卒業してしまい、おそらく一番淋しいのは先生である私ではないかなと思います。